Archive

[1978年 Pierre Cardin Collection]時代やトレンドが変わっても、カルダンの服の根底にはアーカイブデザインのDNAが脈打っている。例えばジャケットがエレガントな存在感を放つのは、シーズンによってシルエットを更新しながらも構築的なショルダーラインが受け継がれているからと言える。 左のブレザーもパットで美しいフォルムに仕上げ、さらにカルダン・スタイルと称される6ボタンを採用。ボタンの「P」マークや本コレクションにも頻出する、ハウンドトゥース等のグラフィックも特徴。アーカイブをモダンにアレンジしながら、新たなデザインを追求している。
それと同じく、今季はもの作りにおいてもより進化を重ねた。昔ながらの織り機を使い贅沢にゆっくり織りあげた立体感のある素材選びや、ボタンなどの細かなディテール。スーツもテーラーリングを一新し、ジャケットは約330工程と従来より手間をかけることで型崩れせず、軽くソフトな着心地を実現。アーカイブを礎にしたデザインと緻密なもの作りがカルダンのクリエーションを生み出しているのである。

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